NOISE ANALYSIS OF NEW AGE
OPEN/START 13:00
■Fukte (ITALY)
■KAZUMA KUBOTA
■FACIALMESS
■顔がない
■TGNM
■DLS
■MOLESTER
■MO*TE
■Negative Climax
■JAH EXCRETION
■黒電話666
■妄爆鬼
■ONIKU
■HEARTLAND
■DESTRUCTIONISTIES
■EDR (CDR×ENDON)
は文字通り、若い世代を中心とした日本のノイズミュージックの現況を俯瞰できるイベントだが、単なる寄せ集めではない。とある通り、本イベントの目論見は、<ノイズ分析>を確立することにある。それは、既に音楽/芸術の一ジャンルとして定着し、あらゆるシーン同様、安定と相まって膠着の相をすら呈しはじめている<ノイズ>なる表象を、改めてアクションと実践の領域にまで昇華させ、現実=一般性と対する際の攻撃として、つまり分析として生成することである。分裂分析だ。ノイズは破壊と逸脱にほかならないということを体現する各ユニットのアクションを、是非、目にしていただきたい。
イタリアから参戦のFukteは独自のエクスペリメンタルサウンドを創出するノイズアーティストで、プレイの緩急に加えてハーシュと異質な音響との混在を繰り出し、激しさ一辺倒のスタイルを破砕し再構築したような新たなスタンダードをかいま見せてくれる。DESTRUCTIONISTIESはテーブルノイズの常識から外れたアクショニストで、爆音に対して身体の運動性を同期させるという、非常に潔いスタイルを演出する巨漢とゴスの凸凹ユニット。 TGNMは重機のミニチュアめいたいかつい自作パソコンによる超スピードなハーシュノイズだが、神妙な顔でぽちぽちとパソコンをいじる一般のスタイルを陵辱するかのように、忙しなく動き回り、ヘッドバンギングしながらキーボードとマウスを操作する。覆面の男が鉄板や鎖をしばきながらペドやら殺人といった欲望を丸出しにして音塊を放出する正道のパワエレユニットMOLESTERのステージは、絶え間ない轟音のなかに、ふとイカレタ揺らぎが垣間見える。一人打ち込みグラインドアーティストで、単純に聞いてて気持ちの良い快楽追求型トラックを生み出すONIKUは文字通り、激しさを突き抜けたファンシーさをも醸し出している。JAH EXCRETIONはストレートな速度×音圧ハーシュの期待の新人、問答無用のぶちageノイズで、黙って座ってみてると損をするくらいのパワーを演出する。対してダークでスローなノイズの新生ユニットNEGATIVE CLIMAXは小気味の利いたドローンにフィメール・アジテーションが乗る演劇的なパフォーマンスを展開する。誰もが見たい、不穏な音響+ハイトーンの絶叫。<顔がない>はシュルゲイザーを自称するユニークなパフォーマーで、雑音の配置、反復のアレンジのなかに、初期パワエレのような抑制の利いた意匠を表現する、稀有な存在だ。HEARTLANDは緩やかなアンビエントサウンドと爆音との関係性を、プレイの構成のなかで揮発させる二人組の巧者。観客はそのステージから時間性と物語との絡み合いを感じ取ることができるだろう。FACIALMESSはでかい身体を振り回して一級品のハーシュノイズを生み出す、在日イギリス人Kennyのユニット。見栄えにはとてつもないパワーを感じるが、その演奏は非常にプロフェッショナルな技巧と展開によって構成されている。常にイカレていながらも必ず楽しめるライブを頻発するアビシェイカーのメンバーが、ストレートに演奏を披露する妄爆鬼。ちょっとやって見ました感ゼロの、レベルの高いプレイを披露してくれるだろう。むろん彼らのことだから、垂れ流し&退屈などあり得ない。黒電話666はもはやベテランといっても良いだろう、東京new noiseの代表、多様な方法論の実践者であり、ステージ毎に爽快かつ「黒い」スタイルを更新する。黒電話がジャンクマシーンに、オシレーターに姿を変え、観客をどこかアブナい場所にアクセスさせる。DIRECT LIGHTNING STROKEは、テレビモニターとオシレーターを同期させる、アーティスティックなスタイルだが、決してアート(笑)のお行儀の良さに堕すことがない。考える必要なし、とにかくチカチカ眩しくてバキバキ喧しくて、かっけえ! 間違いなく世界レベルのやばいブツだ。KAZUMA KUBOTAはストイックな爆音主義者で、確かな技術に裏付けされた良質のノイズを作り続けてきた。「間」を操るセンスは巧いなんてもんじゃない、もはや怖い。音が鳴ること、無音であること。この二つの奇跡を一度に現前させるステージは、必見。ほんとにうるせえノイズバンドENDONと、ブレークコアの彼方でまったく独自のフェティッシュを燃焼させるCDRが同時にライブを行うというのだからまったく呆れた話だ。アンチ・ファッションの激速音楽を追求する二組の邂逅EDRは、恐らく超楽しい危険なパーティーになる。